Ⅰ-2-2 鈴なりの青ナス
今年の夏野菜で、キュウリよりもはるかに鈴なりだったのは、ご覧の青ナスです。
これは、2024年9月27日の写真ですが、晩秋の今でも、何個かの実がまだ、だんだん大きくなってきています。
今週中にも、3個くらいは収穫できそうです!
ただし、虫の被害もかなりありました。
大きくなってきて「あと数日で収穫できるぞ~!」と思っても、その直後にナスの表面に穴が開き、虫の巣になってしまっている、ということもかなりありました。
次の写真は、10月1日に撮ったものです。
いつも農作業を手伝ってくれている学生さんたちに配るため、袋に入れているのですが、右側の袋は虫食いの青ナスだけが入っています。13個中4個です・・・。
猛暑の期間は少なかった虫食いも、秋になってからは増えてきました。
ほんとうは、虫が出始めたとき、見つけ次第すぐに駆除しおけば、広がらずに済んだかもしれません。
ですが、駆除しようかどうしようか悩んでいるとき、私の脳裏に、授業で毎年視聴しているドキュメンタリー動画での、農家さんの言葉が浮かんできました。
2016年12月18日、TBSで放送されたドキュメンタリー『報道の魂』(「自然栽培に魅せられた男~十四代 中川吉右衛門~」)。そのなかで、自然栽培農家の中川吉右衛門さんは、野菜についているカメムシを、「ここにほら、虫がいるじゃない? カメムシってやつ。こいつも(大豆の)実をチューチュー吸うんだけど、皮のあたりとか。」と言いつつ指でピシッと追い払いながら、こうおっしゃったのです。
「ここにあるのが(畑の野菜が)100とするじゃない? でもこの1くらいは、10くらいは、別に虫に食べさせてもいいじゃないかという考え方なんですよ。」
~(ディレクター)どうして?~
「だって、ここに生きてるわけだから、かれらも。いるもんだってことを前提に、どういうふうに管理すればいいのかってことを、こっちが考えてあげればいいだけなんで。」
「それを敵とはまったく見做さないというのが、俺らの考え方なんですよね。」
~(ディレクター)敵とは見做さない?~
「敵とは見做さない。敵と思ってるから、殺すんですよね。だから自然栽培は、究極の平和主義ですよ。」
「自然栽培は、究極の平和主義」。なるほど!と思いました。
この、吉右衛門さんの言葉が頭から離れず、オールシーズン一定数の割合で虫食いナスがあっても、それでいいじゃない、と思うようにしました。
でも、まだまだ経験不足の私には、青ナスの時期が終わる秋になって、迷いが生じていました。
やはり、虫食いのナスを見つけたら、すぐ駆除するべきだったのではないか? 大きくなった虫の成虫が卵を産んで、世代をつないだせいで、結局、青ナスの虫食いも秋まで続いてしまったのではないか・・・。
たぶん、この迷いが、秋作の大根で、致命的なミスを誘発してしまったんだと思うのです・・・。
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